ユーラシア国家運営Wiki - D-カテコールフェタミン
メタンフェタミンの窒素に結合する水素をカテコール化合物に置換したスマートドラッグ。カルバモイル代謝機構によって緩徐に分解され、メタンフェタミン様作用とアドレナリン様作用の両方を示す。効果は迅速かつ強力で、メタンフェタミン様作用は10時間、アドレナリン様作用は3時間程度持続する。
禁忌(以下に当てはまる者には投与しないこと)
1.モノアミン酸化酵素阻害剤投与中又は投与後2週間以内の患者
2.重篤な高血圧症、動脈硬化症の患者。血圧上昇のおそれがある。
3.心疾患のある患者。本剤は心収縮力を増強し、心拍出量を増加させるため、症状が悪化するおそれがある。
4.甲状腺機能亢進症の患者。心機能亢進状態にあるため、本剤が心機能に対し悪影響を及ぼす可能性がある。
5.本剤の成分又はアドレナリン作動薬に対し過敏症の患者。過敏症が発現するおそれがある。
6.不眠症、激越状態にある患者。症状が悪化するおそれがある。
7.薬物乱用の既往歴のある患者。反復投与により薬物依存を生じるので、乱用のおそれがある。
効能・効果
集中力の増強
恐怖心の克服
身体機能の亢進
用法・容量
通常、成人には、1日1〜2mL(カテコールフェタミン酒石酸塩として3〜6mg)を皮下又は筋肉内に注射する。なお、年齢、体重、性別により適宜増減する。
併用禁忌:モノアミン酸化酵素阻害剤
臨床症状・措置方法:高血圧クリーゼを起こすことがある。
機序・危険因子:モノアミン酸化酵素阻害剤により増加したノルアドレナリンが、本剤により神経終末から大量に遊離される。
重大な副作用
・依存性
反復投与により薬物依存を生じるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し、慎重に投与すること。
・致死性頻脈
稀に生じる。直ちに除細動を行い、心肺蘇生を行うこと。
薬物動態
排泄経路及び排泄率
排泄経路:主として尿中
排泄率:尿の液性によって変動し、投与後16時間の平均尿中排泄率は、酸性尿の場合には未変化体63%、活性代謝物アンフェタミン6.6%であったが、アルカリ性尿の場合には未変化体1.5%のみが検出された。
薬効薬理
覚醒時間増大効果
家兎にペントバルビタールナトリウム25mg/kgを静注すると平均46分間の睡眠が得られるが、約半分の睡眠の経過後にカテコールフェタミン酒石酸塩2mg/kgを静注すると、睡眠時間は平均32分間に短縮された。一方、家兎にカテコールフェタミン酒石酸塩2mg/kgを静注し、その5分後にペントバルビタールナトリウム5mg/kgの静注を行った場合には、催眠の発現は阻止された。
活性効果
ラットに0.5、1mg/kgのメタンフェタミン塩酸塩を腹腔内投与後12〜18時間内の活動性の変化をみると、対照群と比較してそれぞれ平均136%、213%の増加が観察された。